子供が切り替えできない・集中の維持が苦手な理由は?「自己調整力」を養う運動遊び4選

「楽しい遊びをなかなか終えられない」
「合図を聞いても、すぐには止まれない」
「負けたり失敗したりすると、次の活動へ移れない」
こうした姿を見ると、「言うことを聞いてくれない」「切り替えができない」「うちの子は意志が弱い」と感じることがあります。
しかし、子どもが気持ちや行動を切り替える力(自己調整力)は、最初から完成しているものではありません。
周りの助けを借りながら、注意を向ける、いったん止まる、ルールを思い出す、別の行動へ移るといった経験を重ねていきます。
自分の行動を調整するには、目の前の情報に注意を向ける、いま何をするか覚えておく、衝動的な動きをいったん止める、ルールが変わったら行動を変えるといった複数の力を使います。
ハーバード大学のCenter on the Developing Childは、こうした実行機能と自己調整の力を、注意を向ける、情報を頭に置く、計画を変える、自分をコントロールするといった力として整理しています。
子どもは完成した力を持って生まれるのではなく、人との関わりや練習を通して発達させていきます。
運動遊びは、ただ身体を動かすだけではありません。
・合図が鳴ったら走るのを止める
・自分の番まで友だちの動きを見る
・途中でルールが変わったら、動き方を変える
・失敗した後に、気持ちを整えてもう一度参加する
・2つ、3つの動きを順番に覚えて行う
こうした場面には、注意、記憶、抑制、柔軟な切り替えが含まれます。

身体活動と自己調整の関係を調べた研究では、運動が認知的な自己調整を支える可能性が示される一方、研究数や方法にはばらつきがあり、「運動をすれば必ず切り替えが上手になる」とまでは言えません。大切なのは、遊びの中で練習できる場面をつくることです。
1. 音が止まったらストップ

音楽や手拍子に合わせて歩き、音が止まったら身体も止めます。慣れたら、音が変わったらしゃがむ、ゆっくり動くなどルールを一つだけ追加します。
2. 色で動きを変える

赤は止まる、青は歩く、黄は片足立ちなど、色と動きを組み合わせます。最初は2色から始め、できるようになってから増やします。
3. まねっこ交代

大人の動きを子どもがまね、その後は子どもが先生役になります。相手を見る、自分の番を待つ、役割を切り替える経験が入ります。
4. 2つだけ覚えるコース

「クッションをまたぐ→ボールを箱に入れる」のように、短い順番を覚えて動きます。うまくいかないときは、指示を増やすのではなく1つに戻します。
「ちゃんとして」「早く切り替えて」だけでは、子どもが次に何をすればよいか分からないことがあります。
「あと2回で終わり」
「音が止まったら、足も止めよう」
「ボールを箱に入れたら、水分休憩」
「悔しかったね。落ち着いたら、見るところから戻ろう」
このように、終わりの予告、目印、次の行動を具体的に伝えると見通しが持ちやすくなります。できたときは、「止まれたね」だけでなく、「音を聞いて足を止められたね」と行動を具体的に伝えましょう。
疲れている、空腹、興奮している、ルールが難しい、周囲の音や人が多い、終わりが見えない。こうした条件でも、切り替えやすさは変わります。
困りごとが家庭・園・学校など複数の場面で長く続き、生活や学習、人との関わりに大きな影響がある場合は、園や学校の先生、小児科、地域の相談窓口などに相談することも一つの方法です。

LinKeeeでは、渋谷区・代々木・新宿区周辺の2〜12歳のお子さまを主な対象に、走る・跳ぶ・投げるといった動きだけでなく、合図を聞く、止まる、順番を待つ、ルールの変化に合わせることも運動遊びの一部として大切にしています。

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Harvard Center on the Developing Child「A Guide to Executive Function」
Woodら「Physical Activity and Cognitive Aspects of Self-Regulation in Preschool-Aged Children」
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